C1400L活用術

「しずく」を撮る

フラッシュの応用編



C1400Lに限った事ではないのですが、
フラッシュの効果を、「しずく」を被写体にして追っていきたいと思います

C1400Lには2つの絞り値が存在します
F2.8
F5.6
で、自動的に切り替わると言う事はすでに何度も説明してきました

マクロ撮影の様な被写体に近づく撮影条件の時は、
フラッシュを使うと、大抵の場合絞りが絞られる方向で撮影されます
(つまり F5.6)

その2つの絞り値と構図の関係についてを
これより実際に「しずく」を撮影し見ていく事にします

フラッシュ無し

フラッシュ有り


1/58s
F2.8
ピントが中央の水玉のみに当たり、
シャッタースピードも遅くボケ気味

1/107s
F5.6
中央の水玉と手前の水玉にもピントが合う
葉っぱの合焦域の違いにも注目

1/113s
F2.8
手前の水玉にピントを合わした
後ろに行くに従って自然なボケ

1/118s
F5.6
手前にピントを合わせたが、
奥の水玉もボケ味は少ない

考察

フラッシュを使う事で絞りを絞った効果は出るが
前後のボケを失ってしまう効果も出てしまうので
どうしても自然のボケ味を活かしたいのなら
フラッシュを使わないで撮影した方が良い。
その際、かなりシャッタースピードも落ちるので
三脚の利用をお勧めする



フラッシュ無し

フラッシュ有り


1/84s
F2.8
背景は土の色が出ている

1/107s
F5.6
背景が黒く締まっている

1/80s
F2.8
葉っぱも白っぽいので背景との境界線があやふや

1/107s
F5.6
葉っぱも背景も締まった感じになった
メリハリは効いている

考察

フラッシュを使うと、手前の被写体に露出が合うので
背景は黒っぽく締まってくる。
これも撮影意図によってその効果に優劣が出てくるのであるが、
メリハリを効かすのならフラッシュを使い背景を締めるのが良い。
とは言え、肝心の被写体「しずく」にもフラッシュの影響が出てくるので
自然に見せるにはフラッシュは使わない方が良さそうだ



フラッシュ無し

フラッシュ有り


1/90s
F2.8

1/107s
F5.6

複雑な要素が絡み合う場合

どちらも中央の「しずく」に焦点を合わせてある
フラッシュを使わなかった時は開放F2.8で
後ろのボケはかなりの物、被写体を浮き上がらせる効果にもなっている。
フラッシュを使った場合、絞り値F5.6なので、
背景の物も形が見えてきてしまった。

あなたなら、どちらを選びますか?


98/07/22