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デジタルカメラにはホワイトバランスを自由に変えられるメリットが有ります。ホワイトバランスとは、写そうとしているシーンにおいて、様々な光源下でも「白を白く」写そうと努力する機能です。あくまで「努力」です。 普段はオートにしておけば、最近の機種なら大抵うまい事バランスを取ってくれますが、夜景撮影のようなホワイトバランスをカメラ側で判断できないシーンや、あえてホワイトバランスをずらして撮影者の意図する写真表現をする際にはマニュアルで設定します。 それでは、カメラ側にプリセットしてある各ホワイトバランスで夜景を撮ってみましょう。 共通データ F3.5 15秒露光 月と夜空と立ち木をフレームに入れて撮影。 下側の樹木の葉っぱは横にあった外灯の光で照らされている。 (サムネイル画像はクリックするとVGAサイズになります) |
撮影画像 | ホワイトバランスの設定値 |
オートホワイトバランス |
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デーライト(昼間の太陽光) | |
曇り(曇天) | |
蛍光燈「1」 | |
蛍光燈「2」 | |
タングステン(電球) |
オートホワイトバランスを除き、上から下になるに連れて、だんだん色温度が低くなるシーンでのホワイトバランスの設定値になってきます。 (但し、曇天モードは昼光よりも色温度は高い) これを見ると、オートホワイトバランスは「曇り(曇天)」と判断したみたいですね。 肉眼では空は黒くなって見えているので、オートホワイトバランスが合っているかどうかはこの際関係無いでしょう。問題は雰囲気です。 オートホワイトバランスを含め、デーライトや曇りの設定では実際の色に近くはなっているとはいえ、夜間撮影と言うよりは、昼間の撮影に近づけている感じです。 そこで、わざと色温度の設定をずらした蛍光燈からタングステンにかけては、記憶の中にある写真的な絵作りになっています。蛍光燈の設定は微妙な色温度の中間点で、実際の星の撮影に使えそうな位置です。 タングステンになると、実に深い藍で夜空を捕らえられます。私的な考えでは、最も「夜空」のイメージが強い絵になり、とっても好きです。 これらを参考に、みなさんも自分のイメージに合った発色を試してみてください。 |