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EOS D30にFDマウントレンズを取り付けるシリーズです(笑)。 タムロンのSP 70-210mm F/3.5-4 (52A)は1979年から1984年の間に発売された丁度今から20年前のレンズとなります。SPの名が入っているので当時としては高性能レンズだったのでしょう。EFレンズと違い、細身で長いスタイルは現在のレンズとは別物と直ぐに分かります。打上げロケットの胴体みたいで格好良いです。
レンズフードは内蔵式、そして特に優れた特徴は最大撮影倍率:1:2 のマクロ性能です。また、フォーカシングの際、広角から望遠端までズーミング中にピントがズレないのとマクロの際はワーキングディスタンスが変化しないのは使いやすいです。 D30とはアダプトール2とFD−EOSコンバーターを介して取り付けます。機材が揃っていれば何ら問題なくスムーズに着脱できます。撮影機能は絞り優先AEのみとなり、シャッタースピードはカメラが自動でAEしてくれます。開放値は広角側でF3.5ですが、それ以外はF4.0となります。D30でのマニュアルフォーカスでは絞り値が明るいほど合わせやすいのと、望遠寄りになる程に合わせやすいので、結果、広角側ではよほど慎重にしないとピントの山が分かりません。なので、135mm〜210mm(レンズの焦点距離で実際はこれに1.6倍)までの間で使う中望遠ズーム域が実質的となります。 D30での性能は、望遠端210mmで鳥を撮った写真が下の2枚。 結論から書けば、やっぱりズームレンズの二次スペクトルは出てきます。20年前のレンズですから文句は言えませんが、、。サムネイル画像はリサイズ後にアンシャープマスクをかけていますので、これだけ見てれば良い画像ですが、各クリックして実際の画像を表示させると画質的な面が良く分かります。 |
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210mm F4.0 1/1000s |
210mm F4.0 1/640s |
やっぱり「L」レンズと比べちゃ悪いんだよな。でも、一応性能的に見て比べたくなっちゃうとして比較したのが下の噴水。シャープ感が無いのと、コントラストのある部分の処理が甘いですね。15年前の1987年生まれの古い
EF 100-300mm F5.6L レンズとで比較。 |
SP 70-210mm F/3.5-4 |
EF 100-300mm F5.6L |
となるとマクロ性能に期待しちゃうしかない。マクロはズーム全域で有効で、最大撮影倍率は210mm時に1:2です(但し、35mmフィルム時であって実際はもうちょっと倍率が高くなります)。最短撮影距離は75センチなので、被写体にくっつかなくても良い。しかも焦点距離が変化してもピントが外れないのもなかなか良い。望遠端でしかマクロモードにならない最近のオマケ的なレンズ仕様では、どうやっても手持ちでマクロは無理ですが、このレンズならちょっと広角側に振ってやれば手ブレを防ぐことも可能である。 と、良い仕様なのではあるが、実際は結構苦労する。210mmでF4.0は被写界深度が浅すぎるのと、このレンズの解像感が甘いのとでまともな写真が1枚も撮れませんでした。アドバンテージを考えると、135mmでF5.6からなんとかうまく撮影出来ました。210mmでF5.6ではまだ甘い描写ですが、F8.0まで絞るとファインダーが見難くなってしまって、、。 なんかこれだと FD 135mm F2.8 に FD50-U を取り付けたのと変わらないし、FD 135mmの方が良い写真が撮れるしで、もうちょっと使い込んでみないとこのレンズの良い所が見えてこないなぁ。 |
135mm F5.6 1/400s |
210mm F4.0 1/2000s |
だいたい、この電子レンズ時代にフルマニュアルなレンズをデジ眼に取り付けてアレコレやってるのは私ぐらいなもんでしょう。アマノジャクなのかな。誰もやってないと余計にやりたくなる私の性分ですから、時代に逆行してどんどんと深みにはまり込んで行きます(笑)。 |