C−2000ZOOM活用術


絞りとマクロの関係


プログラムAEがあるからカメラまかせで撮影、、、
なんて事はもったいない!
せっかく撮影するのですからマニュアル操作で
ちょっと人とは違った作品を撮ってみませんか?

特にマクロ撮影では「絞り」「シャッタースピード」によって
様々に変化を付けた写真が撮れますよ

そこでここでは「絞りの違い」による
撮影写真の印象の違いをレポートします

C-2000ZOOM の設定を「絞り優先モード」にして撮影しています


絞り値の違いによるボケの変化

絞り値は「F」で表現します(例 F2.8)
その下の数字はシャッタースピードです(例 1/400)



F2.8
1/400
ND4フィルター使用

絞りを開放にして撮影しています
「開放にする」事によって、背景をボカス効果が現れます
作品としてみるなら「印象派」な感じに撮影できます
幻想的になっているのがお分かりいただけるでしょう

但し最大の注意点は
「合焦点域が少なすぎる!」
と言うこと
どう言う意味かといえば
ピントが合う範囲が極端に少なく、
前後5mm程度にしか合いません
この合焦点域をはずれた物はすべてボケてしまいます
おかげで背景をボカス事が出来ると言う訳ですが
ピントを合わせるには最新の注意が必要で、
何枚か撮影し、10枚撮って1枚良いのがあればと言う気持ちで
撮影します

なおこの撮影サンプルの場合は絞り開放でシャッタースピードが
範囲外になってしまった為、
減光(ND)フィルターを併用しています

この画像のみ原版を用意しています(377KB)

F5.6
1/400

絞り値としてはF5.6がマクロに最も適しているかもしれません
開放値の時のような極端な合焦点域の狭さはなくなり、
ピントも合わせやすくなります
反面、背景のボケ具合が少し少なくなっているのがお分かりでしょう

ピントの合っていない失敗撮影は少なくなるし
ボケ具合もそこそこあり、
マクロ最も無難な絞り値といえます





F8.0
1/200

ここまで絞りを絞って来ると、ピントの合う範囲も大きく、
その為に前後のボケ具合が少なくなってしまいました

左手前に青い小さな花の付いた草が写っているのですが、
その存在が開放の時に比べハッキリしてきました

これでは黄色い花以外に目に入る物が多すぎ、
どれを主体に撮影したのかが分かりづらくなってきました



F11
1/100

これは絞りを一番絞った状態です
前後のボケ具合もかなり少なくなりました
ピント合わせの失敗を無くしたいときや、
出来るだけ花の全体、奥行きまでハッキリ見せたいときに使います

注意点はシャッタースピードが下がる事です
絞りを絞られているのですから入る光の量が少なく、
カメラはスローシャッターになりがちです
この写真の場合は明るい光の下だったのでシャッタースピードでの
問題はないと言えますが、
太陽光が当たらない日陰や曇り空では
1/30以下にすぐなってしまいます
こうなると手ブレが激しくなり、
可能ならば三脚を併用してください
撮影データ(共通)
C−2000ZOOM
ホワイトバランスは太陽光に設定
シャッタースピード優先モードで同一被写体を撮影
RAYNOXマクロコンバーター使用
3倍ズーム


以前にC1400L活用術の中で
「RAYNOXマクロコンバータと絞りの関係」
をレポートした事があります
こちらも参考になりますので、ご覧ください
ここをクリック!

99/04/10
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