デジカメグッズの紹介

銀塩一眼レフ用レンズをデジカメで使う裏ワザ
其の1


「OMリングセット」
ケンコー製
2000円


銀塩の一眼レフカメラを使っていてデジタルカメラも扱うと、
「デジカメに一眼レフ用のレンズがつけばいいのになぁ」
と思ったことでしょう。

ごく一般的な銀塩一眼レフカメラはカメラ自体(ボディー)に撮影用のレンズが組み込まれていません。そこで、色々な撮影シーンに合わせてレンズを交換しながら取り付ける事が出来ます。
標準レンズは50mm(55mm)で人間の目の感覚の構図で撮影できたり、100mm以上の望遠レンズや、広角レンズなども取り付けて思いのままに楽しめます。
その仕組みは「マウント」と呼ばれる接合部によってドッキングする事にあり、カメラ側がカメラマウントで、レンズ側がレンズマウントになります。この両者マウント同志が同じ物ならば各種用意されたレンズを付けかえて利用できます。違うマウントの物は合体できません。

デジタルカメラの場合はどうでしょう。
パーソナル機と呼ばれる一般個人向けのデジタルカメラでは、今のところレンズのみを取り外せるマウント機構を備えるものは有りません。
また、例え取り外せたとしても銀塩用のレンズは、
フィルム幅35mmX24mm
に投射するよう設計されていますから、
標準的なデジタルカメラの1/2インチ(この場合は対角線の長さ)CCDには焦点距離がまったく違っていますので、そのまま取り付ける事も不可能です。

では完全に銀塩一眼レフ用レンズはデジタルカメラで使えないのか?
実は使えるのです。

但し普通には利用できません。
特定の撮影にのみ活用できます。
それが「マクロ撮影」なのです。

デジタルカメラ用としてではありませんが、デジタルカメラにも応用できるカメラ器材がケンコーから発売されており、今回紹介するそれを使うことによってデジタルカメラとレンズをドッキングさせる事が可能になります。




「OMリングセット」の中身
2種類の「リング」が入っています。



左側のが外側にネジ溝があるタイプの物。
右側が内側にネジ溝があるタイプの物。
どちらも「52mm径」です。
ここで利用するのは左側の方です。


次に「レンズ」を用意します



「今回使用したレンズ」
ここではPENTAXのSP−F用の物を使ってます。
55mmの標準レンズです。


使えるレンズはレンズ単体において絞り羽が開放になっている物になります。
左の写真の様にレンズを外した状態で、向こうが丸見えになっていれば大丈夫。
レンズの種類によってはカメラから外すと右の写真の様に絞り羽が閉じてしまう物もあります。
絞り羽が閉じてしまうとうまく撮影出来なくなります。(ケラレが発生する)


OMリングとステップアップリングを使ってカメラとレンズを合体



この写真で説明すると、上から
49→52mmステップアップリング(レンズに接続)
OMリング
49→52mmステップアップリング
43→49mmステップアップリング(デジカメに接続)

となります。
ちょっとややこしいので、実際にデジカメに取り付けてみます。



「オリンパスのC−1400Lに取り付け」


次にレンズを取り付けます。

ここで「裏ワザ」なのは、「レンズを反対に取り付ける」事です。
つまり、マウント部をカメラと反対側、被写体側にセットし、
本来被写体側に向くべき「ネジ溝」のある方をカメラの方に取り付けます。
このレンズは49mmのネジ径の溝がある為、
先ほどのステップアップリングで49→52mmにアップし、OMリングに取り付けたことになります。
もしもOMリングと同じ52mm径のレンズであれば、直接レンズとOMリングはくっつけられます。
後々説明しますが、なるべくならステップアップリングは少ない方が良いです。


これで銀塩一眼レフタイプカメラのレンズと、デジタルカメラが合体しました。
さあ、どんな風に撮影出来たのか?
其の2 実践編
を続けてご覧ください。

99/10/19
デジタルカメラ大実験