デジカメグッズの紹介
「OMリングセット」
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前回のレポート「銀塩一眼レフ用レンズをデジカメで使う裏ワザ 其の1」 の続きです。まだ読んでない人は先にそちらを見ておいてください。 もう一度おさらいの意味を込めてどうして「OMリング」が必要なのかを説明しておきましょう。 デジタルカメラはレンズ単体がマウントによって取り外しが出来ない点は前回触れました。まあ、これについてはどうする事も出来ませんが、デジタルカメラの中には撮影応用範囲が広げられるように、レンズ先端部にフィルターやコンバージョンレンズ類を取り付けられる様にネジ込みの溝を掘っている機種があります。 ここには銀塩カメラで用いているフィルターを取り付けられる便利な物なのです。 デジタルカメラのレンズは径が小さい為、ほとんどの場合直接取り付けることは出来ませんが、ステップアップリングを使えばどんな径にも対応できます。 これとは別に、銀塩一眼レフカメラも同様に(と言ってもこちらが先駆者ですが)レンズ前にはネジ溝が掘ってあります。 デジタルカメラのレンズが外れないのなら、せめてもレンズ先端にレンズを、つまりは「カメの子」状態でくっつけてもみたくなりますよね。 さてどうやってくっつけるのか? 両者をにらめっこしても、そのままではどうやってもくっつかないのです。 仕方ないから手で持って、、なんてやってみると分かりますが、結構レンズって重いんですよ。それに中心を出すのが難しい。 そこで登場したのが「OMリング」だったって事。 OMリングは52mm径です。 そこで、両レンズ先端のネジ径を52mmにステップアップ(ダウン)してからドッキングさせます。 これで糸も簡単に「カメの子」状態にする事が出来るのです。 では実際に撮影た物を見てみましょう。 ここではオリンパスのC1400Lでの撮影例です。 |
C1400Lに「OMリングセット」をセットした図
以下この状態で撮影しています。
え?何? そうなんです、物凄いケラレてます。 左側の画像は広角端で撮影したもの。 中心に丸くちょっとだけしか被写体が見えません。 右側の画像は望遠端で撮影したもの。 少しは良くなってますが、結構ケラレてます。 これでは撮ってポンのマクロ撮影とはお世辞にも言えません。 急場凌ぎのマクロ撮影とか、実験用・教材用のネタに使うとかそんな感じです。 でも、ここまでマクロ撮影出来るレンズになるって驚いたよね? |
実はですね、ケラレの原因は「ステップアップリング」にあるんですよ。
ステップアップリングを1つ取り付けるごとにレンズ(デジタルカメラ側)とレンズ(銀塩カメラ用の方)の間が離れていってしまいます。これが原因。その証拠にOMリングやステップアップリングをまったく使わず、手でレンズ同志を密着させてみると、ほとんどケラレは見当たりません。 出来ることならステップアップリングを使わないで、OMリングだけでレンズを取り付けたいのですが、デジタルカメラ側のレンズがどれも小さいので今のままでは難しいです。特殊なステップアップリングを自作すれば良いのかもしれません。 でもね、C2000Zoomに取り付けてみるとちょっとケラレが改善されています。もしかすると他のデジカメの中にはうまく行くのがあるかも知れません。 また、私の場合は55mm標準レンズを使ったんですが、望遠レンズだったりしたらこれもまた変わってくるでしょう。手持ちに銀塩カメラのレンズがある人は試してみてください。望遠レンズの方がマクロ倍率も上がっていきます。 さて次はピントのお話。 焦点距離(ピント)はレンズ側でマニュアルでも行える
レンズには手でグリグリして焦点距離を変化させられる様になってます。普通の使い方では近接から無限遠までに対応してますが、今回の使い方ではマクロの焦点距離を微妙に変化させる役目を果たしています。
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左がレンズの目盛りで焦点距離45センチの時(つまりは最接写位置)。 右が無限遠の時。 ピントの合う範囲が変わっている事が分かるでしょう。 |
デジタルカメラのオートフォーカスって結構万能に出来ていて、こんな風にレンズがいっぱいくっついている変則ワザでもしっかりピントを合わせてくれます。 なので、そなんに気をつけなくても良いのですが、どうしてもピントをビシッと合わせたい、もしくはカメラのフォーカス位置とは違ったところにピントを持っていきたい時はレンズ側の方でピントをイジれて便利です。 一種のマニュアルフォーカスって事ですね。 今回はC1400Lを使ったのでまともなマクロ撮影になってませんでした。 C2000Zoomでもやってみていますので、他のデジタルカメラでのレポートは次回報告します。 それから、OMリングに「クローズアップレンズ」を挟むことでケラレを少なくする「裏ワザ」も見つけましたから、後日それも一緒に「其の3」で報告します。 |