「PC USER誌」で文月氏が、今ある中(2000年6月現在)からどうしても敢えて選ぶとしたら何かとの答えに、この3機種を挙げておられましたので、デジ研では注目の3機種を比較して行くことにします。第一弾は発色の特性を見ていきます。 印刷物用のカラーガイドを使って各機の発色具合を見てみます。 共通の撮影条件は、 ・曇り空(曇天)の屋外 ・光学ワイド端 ・感度ISO 100固定 ・絞り優先F5.6(XV−3はF6.6) ・オートフォーカス(XV−3以外はマクロ領域) 各機の表記は オリンパスC3030Zoom=「C3030Z」 カシオXV−3 =「XV-3」 東芝AllegrettoM70 =「M70」 としています。 各画像はクリックするとVGAサイズになります。 最初はオートホワイトバランスに各機種セットして撮影してみました。 XV−3の発色がキツク出ているので、奇麗に見えますが、注目して欲しいのは各画像左上辺りの「紫」と青を挟んで「紺藍」の発色具合です。 XV−3はどちらも濃紺になってしまっています。 本来の色を現している順番を付けると、 最も忠実に再現しているのはM70、 次は僅差でC3030Z、 そして一番外しているのがXV−3となります。 真ん中の緑もXV−3はキツ過ぎて、これはM70の色が正解。 |
ホワイトバランス:オート |
C3030Zoom F5.6 1/320s XV-3 F6.6 1/182s M70 F5.6 1/340s |
次に、ホワイトバランスを「曇天」(XV−3は日陰)にセットして同様に撮影してみました。 どの機種もほとんど変化はありません。 つまり、先ほどのオートホワイトバランスの状態でも、しっかりカメラは曇天(日陰)を認識して撮影していたようです。 C3030Zは少々紫が強く出るようですが、補色系CCDの画像再現性ポテンシャルは高いです。 面白いのは、M70の方がC3030Zに比べてシャッタースピードがちょっと速いにもかかわらず、背後の地面の微妙なディテールを表現しています。これは、ラティチュード(許容範囲)が広く、多少露出が外れていても画像を潰れないで再現する能力を持っていることがうかがえます。 XV−3に関しては、多少補正され、紺藍だった紫もちょっとは良くなってはいますが、とても正当な色再現はしていません。 ラティチュードで順番を付けるとすると、 最も広く再現するのがM70、 次がC3030Z、 僅差でXV−3となります。 但し、黒の引き締まりはC3030Zが優秀で、反対に白の発色はXV−3が一番です。 |
ホワイトバランス:曇天(日陰) |
C3030Zoom F5.6 1/320s XV-3 F6.6 1/153s M70 F5.6 1/370s |
最後にXV−3とM70に備わっている彩度を高くする設定にして、オートホワイトバランスで撮影してみました。 XV−3は元々派手目な発色なので、他の2機種とは別次元のようです。 M70は「あざやかモード」にセットしてもそれ程の変化は見受けられず、常時設定しておいても、くどい色にはならないようです。 |
ホワイトバランス:オート
|
XV-3 F6.6 1/154s M70 F5.6 1/390s |
更なる発色テストはPart2を続けてご覧ください。
00/06/30