吉田産業(株)からはデジタルカメラ用の各種コンバージョンレンズが出ています。それぞれメーカーの各機種用に揃えられていますが、取り付け部分のアタッチメントの違いが主で、コンバージョンレンズ自体は大抵同じ物を使っています。 ここでは、オリンパスのC2000Zoom(C2020Zoom)シリーズ用に出ている「MSO−400」と言う型番の「マクロコンバーター」を使ってみましょう。型番は違いますが、マクロコンバーター自体は先にも述べた通り同一の物の場合が多いので、他のデジカメにもレンズの性能は共通するでしょう。
レイノックスのマクロコンバーターには主に3種類の倍率が存在します。各カメラには専用のアタッチメントで取り付けますが、マクロコンバーターその物は同じような種類だと思います。 その種類を見てみると、2倍率、4倍率、5.5倍率で、ほとんどの場合、2倍率と4倍率のマクロコンバーターはセット販売されています。5.5倍率だけ単品で売られている形です。 以前、吉田産業さんに電話で話したときに、上記倍率以外の高度な倍率のマクロコンバーターも業務用に受注生産されているようなので、必要な方があれば相談なされてみてください。
各倍率のマクロコンバーターの外観的な違いはレンズシステム本体の厚みが、倍率が大きくなるにしたがって厚みを増してきます(上記写真)。これはそれぞれのレンズ構成が違っているためで、 2倍率 2群/3枚 4倍率 3群/4枚 5.5倍率 3群/4枚 になっています。 4倍率と5.5倍率は内部の焦点距離が違うのか、レンズの厚みを変えているのでしょう。
5.5倍率の物が今回のタイトルにもなっている「MSO−400」なのですが、不思議な事にレンズの刻印は4倍率のままです。(上記写真) 私も最初「あれっ?」って思い、間違ったレンズが入っていたのかなと勘違いしてしまいました。各レンズをお持ちで無い方は比較出来ないので、本当に5.5倍率なのかなと疑ってしまうことでしょう。
実際は4倍率と5.5倍率のレンズを比べてみれば、厚みにハッキリとした違いが見て取れます(上記写真)。後で述べますが、実際の撮影でもかなりの倍率差が出てきます。でも、単体で持ち歩いていたり、パッと見ではその違いがすぐには分からないので、出来ることなら吉田産業さんには刻印の印刷を変えてもらいたいな(笑)。
これらマクロコンバーターを購入する際はC2000Zoomシリーズ用として昨年から発売されているのでアタッチメントが専用品として付属してきます。これは、オリンパスから純正で出ているコンバージョンレンズアダプター「CLA−1」と似た形状の物ですが、実際はまったく機構的に違い互換性は有りません。(上記写真) CLA−1の場合はカメラの径の41mmから43mmに径を広げる、いわゆる「ステップアップリング」であるのに対し、マクロコンバーターに付属する物は41mmから37mmに径を狭める「ステップダウンリング」なのです。なぜステップダウンなのかと問えば、単にマクロコンバーターの径が37mmだからであるのが答えです。 よって、この付属品のアタッチメントをCLA−1の代わりとして他のフィルター用に使う事は出来ません。カメラの機能拡張をするには、やはりCLA−1を別途用意する必要は有ります。但し、マクロコンバーターだけを使うのであればセット品にすべて必要な物がそろって入っていると考えればかまわないでしょう。
なお、CLA−1を持っていて、付属のアタッチメントを使わない方法も存在します。それは、43mmから37mmにステップダウンするリングをかませぱ良いのです。(上記写真) 但し、この場合のステップダウンリングはC1400シリーズのマクロコンバーターに付属していた物で、単品では売られていません。他のカメラ用品を製造販売しているメーカー製の物を取り寄せる必要があります。 ステップアップ(ダウン)リングのメーカーリストはこちらを参照。 ・デジタルカメラに使えそうなステップアップリング
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